近頃、小沢氏をめぐる報道がはげしくなっている。政倫審あるいは国会証人への招致問題である。
野党は小沢氏の証人喚問をつよく主張している。これにたいし小沢氏は、国会の議決があれば出席するにやぶさかでない、などと格好のいい事を言っていた。
この当時おそらく、小沢氏は、民主党首脳陣に自分を喚問することなどできないだろう、とたかをくくっていたのだろう。
ところが、ここに来て首脳陣が本気になっているとわかると、今度は、自分の出席が民主党の勝利につながるのか、とか国会運営が正常化するのか、などの難題を持ち出す始末。小沢氏問題で与野党が火花を散らしているこの時期、民主党の選挙勝利を条件にしたり、政治の道筋がつくのかなどを口にすること自体、まったく筋違いの逃げ口上であり、条件闘争をやっているとしかみえない。
むしろ、小沢氏問題こそが民主党弱体化の一因となっているのであり、国民の大多数が彼の説明を求めているのである。的外れの理屈をならべ、条件闘争に汲々とする小沢氏は見苦しい。
一方、民主党首脳陣が勇断をもってこの問題を決着させることこそが、民主党蘇生・支持率回復への最後のチャンスとなることを銘記すべきであろう。